秋は夕暮れ。
榊原の里も日が西の山に沈む前はススキが銀色に輝きます。
清少納言枕草子にも秋は夕暮れが美しいと讃えています。
里の道は軽トラがやっとの細い道、暮れないうちに家路に向かう。
このころにはカラスも連れだって山に向かって飛んでいきます。
里の秋は一日が終るころいちばん輝いてくれるようです。
もう手の届かないところの柿の実は、小鳥たちに残されているのです。
秋の日暮れは早く、待っていたように虫は鳴き続け、朝を迎えるころには雨と間違えるほど朝露がいっぱいです。
静かに一日が過ぎていく里の秋はやっぱり夕暮れ。