榊原に伝わる昔話(郷土の昔ばなしから)
「ほととぎす」
夏になると榊原の里山でホトトギスが鳴きます。
昔あるところに親不孝な息子かいました。
親が西と言えば、息子は東と言い、また東といえば西と言う。
親のいうことはちょっとも聞かんし、困った息子やわ。
親は自分が産んで育てたんや、仕方がない。
嘆きながらも、あきらめていました。
あるとき親が死んだことを知って、かけつけた息子が
「とっちゃん、なんで欠けだか」と何度も泣いて亡骸にすがりましたが返事はありません。
欠けたとは、死んだということです。
息子は生きているうちに一度でええから、親のいうことを聞いておけばよかった、と後悔しても後のまつりです。
その息子は「トッチャン カケタカ」と、山から谷へ、谷から里へと鳴き渡る鳥となって、朝早くから夕方遅くまで泣き続けています。
それは毎日、8千8声 鳴かないと、日が送れないということです。
ちょっと悲しいお話でした。
親孝行したいときには親はなし、ということわざも、ここから出たのでしょうか。
(昔、金剛峰の福岡としえさんからお聞きしました)