
300年栄えた榊原温泉の湯治場(温泉会所)は明治時代を迎えてから衰退し、跡地に山川氏が経営する温泉宿が出来ました。後に保寿園と名を変えて大正・昭和と続けてきたが時代とともに人の流れも変わり湯治客も遠のきだしたのです。
また大正時代には、1500年前からの禊(みそぎ)や湯治に使われてきた湯所(泉源)の少し東で亜炭発掘が行われましたが、掘っても温泉が吹き出して亜炭は出ず断念、地元の前田氏がその湧きだした第2の温泉を使って日帰り浴場を始められました。
新しく湧いた第2の温泉は「榊原新温泉」と名付けられ、地元の人たちにも「新温泉」と人気がありました。
しかし榊原村としては新温泉効果ぐらいでは財政の足しにならず、この恵まれた温泉での財政立て直しを考えていました。温泉での村おこしです。
専門家もいない役場のスタッフが頭を抱えていたとき、新温泉に田中善助氏(
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そして田中氏のお力を借り、盛大に榊原温泉復興祭が昭和11年(1936)12月に催され「観光榊原温泉」の幕開けとなったのです。
「清少納言ゆかりの名湯 榊原温泉」をキャッチフレーズに、榊原温泉は華々しいスタートが切られました。
写真は温泉復興祭の記念に田中氏が配った来賓への記念品と当時の旅館パンフレットです。



